今回は、誰にでも訪れる「ライフステージの変化」と、それが私たちの心にどんな影響を与えるのかについて、心理学の視点から分かりやすくご紹介します。
ライフステージとは?
ライフステージとは、人の一生をいくつかの段階に分けたもので、一般的には以下のように分類されます。
・幼少期(0~6歳)
・学童期(7~12歳)
・思春期・青年期(13~25歳)
・成人期(26~64歳)
・高齢期(65歳~)
それぞれの時期で、私たちは異なる課題や役割を経験します。心理学では、この変化が私たちの心にどんな影響を与えているのかを研究してきました。
ライフステージの変化が心に与える影響
【思春期】「自分って何者?」という不安
思春期は、自我の形成がテーマです。エリクソンの発達理論では、「アイデンティティ VS. アイデンティティの拡散」という課題があるとされ、自分探しに悩む時期です。
心理的影響:
・自分の価値に自信が持てない
・他人と比べて落ち込みやすい
・反抗的な態度や孤独感が強まる傾向がある
【成人期】仕事・結婚・家庭と「選択の連続」
20代後半から30代は、仕事・結婚・出産など、人生の大きな選択が続きます。ここで感じるのが「社会的役割のプレッシャー」です。
心理的影響:
・「このままでいいのか?」という焦り
・選択に対する後悔や不安
・ライフイベントの連続によるストレス
特に、周囲との比較が強くなり「ライフステージの格差」を感じやすい時期でもあります。
【中年期】ミッドライフ・クライシスって?
40代~50代になると、ふとした時に「これからの人生どう生きる?」と考えるようになります、これがいわゆるミッドライフ・クライシス(中年の危機)です。
心理的影響:
・燃え尽き症候群やモチベーションの低下
・過去の選択の後悔
・人生の意味を再考する時期
でも、これは悪いことばかりではなく、人生の軌道修正をするチャンスでもあります。
【高齢期】「役割の喪失」と向き合う時期
退職や子供の独立、パートナーの死などにより、社会的な役割が減っていくのが高齢期。
これにより孤独感や「自分はもう必要とされていない」という感情が強くなることも。
心理的影響:
・孤独、不安、抑うつ
・過去の人生をどう受け入れるかがカギ
・「生きがい」の再発見が重要
どう乗り越える?ライフステージの変化と向き合うヒント
- 自分の感情に気づくこと
不安や迷いがあるのは自然なこと。まずは自分の心の状態に気づいてあげましょう。 - 誰かに話すこと
友人、家族、カウンセラーなど、信頼できる人に話すだけで心が軽くなることも。 - 無理に「正解」を求めない
心理学的には、困難や不安を乗り越えることで「心理的成長」が起こるとされています。
まとめ
誰であっても、変化は怖いもの。
しかし、ライフステージの変化は避けられないのです。
年齢を重ねるたびに、私たちは新しい課題に直面します。しかし、それは成長のチャンスでもあります。
心理学的な視点を持つことで、「今の気持ちは自然なことなんだ」と受け入れやすくなります。
焦らず、人と比べず、あなたの歩幅で変化と向き合っていきましょう。

