感情は人間の自然な反応であり、私たちの日常の行動や思考に大きな影響を与えています。
しかし、感情に振り回されすぎると、ストレスや対人関係のトラブルを引き起こす原因となります。
頭では分かっているのに、感情をうまくコントロールできないこともしばしば。
そんな時に使える心理学的アプローチと対処方法をご紹介します。
感情とは?
感情とは、私たちが外部の刺激や内部の思考に反応して生じる心の状態です。
この感情には、以下の3つの要素が関わっています。
- 生理的反応:怒りを感じることで、心拍数が上がったり、身体が緊張したりします。
- 認知:何が起こったのか、何が問題なのかを認識して感情を評価します。
- 行動の傾向:怒りや発言や態度が変わるなどといった根性に基づいて行動します。
感情をコントロールできることは、自己理解や人間関係を円滑に行うためには重要です。
では、具体的にどのようにして対処していけばよいのでしょうか?
次では、日常生活で簡単に実践できる感情のコントロール術を5つ紹介します。
感情のコントロール対処法5選
立ち止まる習慣を持つ
感情のピークは最初の6秒と言われています。
この間、沸き起こる気持ちをぐっとこらえて深呼吸してみましょう。
この小さなブレーキが、冷静を取り戻す一歩になり、感情に支配されるのを防ぐのです。
感情を紙に書く
頭の中にあるモヤモヤ、イライラなどは考えているとどんどん膨らんでいってしまいます。
そこで効果的なのは感情を紙に書き出すこと。
毎日、1~3行程度の短い日記をつけてみるのもおすすめです。
〇書き方の例
- 今日は、○○をされてイライラした。
- なぜなら、△△だと思ったから。
- 本当は□□してほしかった。
このように、書くだけで気持ちの整理ができ、自分の本当の気持ちを知ることができます。
身体を動かしてみる
感情は頭や心を整理することも有効ですが、以下のように身体を動かすことでリラックス効果をもたらすものもあります。
- 散歩をする
自分のペースでゆったり歩くことで呼吸が安定して自律神経が整い、脳内にはセロトニンという「幸せホルモン」が分泌されます。
これは気分を安定させたり、ストレスを和らげる作用があります。 - ストレッチをする
筋肉を伸ばし呼吸を整えることで、緊張した筋肉をゆるめてリラックス効果を高めます。
視点を変えるリフレーミング
同じ出来事でも、見方を変えると感情も変化します。
仕事でミスをしたときに落ち込んでしまいがちですが、「自分はダメだ」と思うのではなく、「成長するチャンスだ」と前向きに捉えてみるといいかもしれません。
ネガティブ→ポジティブへの変換
・失敗した → 経験値アップや成長につながる
・注意された → 期待されている
・忙しい → 充実している
「好き」で心を満たす
感情を安定させるには、日々の「小さな幸せ」を大事にすることも効果的です。
お気に入りの音楽を聴いたり、コーヒーをゆっくり飲む、散歩をするなど、自分がホッと落ち着ける時間を意識的に作ってみましょう。
まとめ
感情をコントロールすることは決して簡単ではありませんが、意識することを心がけることでコントロール術を身に着けることができます。
方法はたくさんありますが、自分に合った方法を見つけて実践してみるのがいいでしょう。
感情のコントロールが難しいと感じ始めた時は、疲れやストレスがかかっているサインです。
見逃すことなく、自分の心に問いかけてみてください。